【ONKO-TISIN】vol.3 ダンサー YANCHIによるコラム
COLUMN MUSIC
2020.01.20
新年明けましておめでとうございます。
2020年、東京オリンピックもついに始まりますね。
先日久しぶりにタコスとブリトーが食べたいと思い近所のメキシカン料理店に行ったら、Arrested DevelopmentのメンバーのSpeechのソロアルバム「Speech」が流れていました。
ダンスを始めたばかりで、音楽に無知な高校生時代を思い出しました。
懐かしい気持ちになったので、あの頃を思い出しながら今回のコラムを書きたいと思います。
私は当時17歳。いや、既に18歳になっていたかも。
ドキドキしながら地元のレコード屋さんに漠然と踊れる曲を探しに行ってみようと入りました。
地元、福岡の香椎という町にあった小さなレコードショップ「ボーダーライン」。店内でHOUSE MUSICのジャンルを探していたらドレッドヘアーのジャケットが。このドレッドはHOUSEの場所にあるし間違いなくHOUSEだろうと、中古CDでしたが、たしか¥1000くらいで買い、緊張しながらもレコード屋で買ったという高揚感に浸りながら颯爽と自転車を漕ぎ帰って早速聴いてみました。
最初の曲は、「Can U Hear Me?」どんな曲だろうと高なる胸と耳を集中・・・
あれ?HOUSEじゃない?そういうパターンもあるのか。勝手に1曲目からHOUSEと思ってた無知な私。(イントロとかアウトロとか後々知りますが、それ系と思ってました)
まあ他の曲はHOUSEだろうと、次へ。あれ?またHOUSEじゃない、次へ、HOUSEじゃない、次も、次も・・・
結局全部HOUSEじゃない・・・HIP HOPやん!
HOUSEのジャンルにあったのに、結局このドレッド誰なん!
とりあえず他に聴く音楽も無いので、毎日聴いてました。
毎日聴いてると、んーHOUSEじゃなかったけど失敗したというより、初めてレコード屋さんで音楽を買ったという方が大人ぶった気持ちで自分を納得させながら聴いてました。結局本当に気に入ったんですけどねw
それからダンスの先輩にSpeechの事を教えてもらいArrested Developmentを知るという逆の順番でしたが、高校時代の思い出のアルバムをひょんなタイミングで聴くという新年のスタートでした。
いうまでもなく、今Speechのアルバムを聴きながらコラムを書いてます。
私も気づけばダンスを始めて今年で20年。ダンスを始めた頃の心に戻りつつも2020年も進んでいけるように頑張っていきたいと思います。
ということで、このアルバムの中から特に好きな曲と高校時代に良く聞いていた曲をお届けします。
今でもDJで回したりする曲もあるのでこんな曲を聴いてたのねと、聴いてください。
●Speech – Can U Hear Me?
これがメキシカンで流れていた、最初の曲です。
この曲の1:38のところ好きです。
●Speech – Running Wild
こちらも同じアルバムから。女性コーラスとベースラインが心地よい1曲です。
●KARIZMA – THE POWER
こちらは名曲なので説明はいらないと思いますが、とにかくピアノメロディが最高です。
高校時代にずっと聴いていました。DJでも良く回す1曲です。
●Marie St. James – Closer I Get ft. Osunlade Lounge Mix
「Jazz In The House 9」というCDに入っていたremixの方を載せたかったのですが、youtube見つからず。
こちらは別バージョンのミックスです。
ドラムビートは軽い感じなんですが、お気に入りのボーカルは一緒です。コンピバージョンは、ドラムビートはズッシリと響きシンセサイザーがなんとも切なく良い感じなんです。是非気になる方は探してみてください。
●Mondo Grosso – アルバム”Born Free”からFamily
いつも受けていたハウスダンスのクラスの1コマ前のOMI先生がいつも使っていました。この曲を聴くと高校時代の土曜日の午後を思い出します。
同じアルバムの中から、
●Give me a reason
アルバムの最後の曲なんですが、軽快に跳ねるスネアの音と切ないメロディ。4:05からの終わりの始まり的なディレイ。
そしてまた終わりに向かう、この切ない感じがたまらないです。静かな夜に聞きたい1曲です。
伝説的ディスコ・ディーバ、ジョセリン・ブラウンの名曲。
●Jocelyn Brown – Somebody Else’s Guy
今聞いても色褪せない切ない曲ですがジョセリンのパワフルな声と圧倒的なライブに鳥肌もんです。これからも聴き続ける1曲です。
こちらは、リベンジの意味でボーダーラインに後日買いに行った2枚目のCD。
●Incognito feat. Jocelyn Brown – Always There
ゆったりとしたスピードのHOUSE MUSICで良く練習で踊ってました。
このMVも好きです。ついつい踊ってしまいたくなる1曲です。
こうやって思い返すと高校時代、今聞いても色褪せない曲を聴いてたなあと思います。
20年前から始まったダンスとミュージックライフ、数え切れない曲数を聴いてきましたが懐かしい曲は当時を思い出します。
また改めて色々聞いてみよう。
●Profile
YANCHI
2001年に福岡でダンス活動を開始。福岡出身のダンサー。
ハウスダンスを軸にエモーショナルなグルーヴとエッジの効いたリズム、コンテンポラリーダンスで培った発想が融合したダンススタイルは国内外問わず支持されている。数々のアーティストと共演、制作、CM,MV,舞台など幅広く活動し様々な大会での優勝、代表に選出される。
2016年、ホピ族ルーベン氏の協力のもとインディアンジュエリーショップ「LOLMA」をスタート。パイプセレモニーの儀式を経てインディアンネームを授かる。現在、ダンサーだけに留まらずDJ活動や、数々のイベントをディレクション、オーガナイズするなど、型にハマらないボヘミアンスタイルを開拓中。