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【Yesterday Is History, Tomorrow Is a Mystery】vol.08 トラックメーカー・Mori Zentaroによるコラム

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2020.07.28

 

スター・トレックの世界

 

 

いきなりですが、僕はSFが好きです。

 

このSF(サイエンス・フィクション)という言葉を聞いた時、皆さんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

 

「ドラえもん」の四次元ポケットから飛び出す夢いっぱいの発明品、「ブレード・ランナー」や「AKIRA」で描かれたようなディストピア的未来世界、「スター・ウォーズ」のような壮大な物語、、、

 

一口にSFと言ってもファンタジー寄りのものや、よりリアル志向なものなど様々でそれぞれに良さがありますが、そんな中で僕がずっと好きな作品が一つあります。

 

それが「スター・トレック」です。

 

(筆者のスター・トレック初体験で、一番思い入れのあるシリーズ「新スター・トレック(原題 The Next Generation / 通称TNG)の主要キャラクターたち。)

 

スター・トレックは1966年にアメリカで放映されたテレビドラマシリーズが基となり、以来7本のテレビドラマシリーズ、13本の映画、1本のアニメシリーズが制作され、今も現在進行形で展開され続けている作品群です。

 

2009年に第1作が公開されたJ・J・エイブラムスによる劇場版リブートシリーズは日本でも話題になりましたし、よく知らない方でも名前くらいは聞いたことがあるんじゃないでしょうか。

 

スター・トレックは主に22世紀から24世紀の未来を舞台として、ワープ航法の技術を得た人類による銀河探索の物語が描かれています。

 

この世界で人類は戦争と飢餓の根絶に成功し、さらには貨幣経済からも脱却しています。

各シリーズの主要宇宙船の航行も、領土拡大や経済活動が目的ではなく、深宇宙の探索や、未知の文明の発見、自然現象の観測などが主な任務とされています。

 

つまり、かなり「理想郷」的な世界観なのですが、この設定には「第3次世界大戦の勃発とそれに伴う核兵器の利用を経ている」という背景も含まれています。

 

さらには銀河中を股にかけたお話ですから、非常に様々なキャラクターが登場します。

 

初代シリーズのメインキャラクターからして、アメリカ系白人男性、バルカン人男性(異星人)、アジア系男性、アフリカ系女性、ロシア人男性、スコットランド人男性という多様さなうえに、全シリーズを通して、シリコン生命体、アンドロイド、高次元生命体、流動体生物などありとあらゆる種族が登場します。

 

 

(初代シリーズ「宇宙大作戦(原題 Star Trek / 通称TOS)」のメインキャラクターたち。)

 

 

その中には現実世界と同じように良い人物もいれば、利己的な人物もいるし、欲深かったり、暴力的な人物も存在します。

 

けれど主人公たちはどんな状況でも、なるべく武力に頼らずに、話し合いや、それぞれの知恵を持ち寄ることで様々な問題を解決しようとします

 

そのためにスター・トレックには派手なアクションが比較的少なく、会話劇が多いので「スター・ウォーズ」などと比べると地味に映るかもしれません。

 

けど、まさにそんなところがスター・トレックの大きな魅力だと僕は思います。

 

ただ盲目的に「理想郷」を描くのではなく、現実の延長にあるような世界で力強く「理想郷」を描こうとする姿勢があり、そこが素晴らしいと感じます。

 

時にはやむなく争いに発展してしまうこともありますが、どんなに困難な状況でもあくまで平和的な可能性を探る主人公たちの姿は、フィクションとはいえとても示唆に富んでいると思います。

 

異種族との交流の描写などには非常に意図的に現実世界を比喩したような表現もあり、むしろフィクションだからこそ可能な巧みな問題提起も感じます。

 

実際にスター・トレックは現実世界に大きな影響を与えていて、ウーピー・ゴールドバーグは初代シリーズでの黒人俳優ニシェル・ニコルズの活躍を観て俳優を志たといいますし(ウーピーは後のシリーズで重要な役を演じています)、携帯電話の生みの親のマーティン・クーパーは劇中に登場する小さな通信機から着想を得たといわれています。

87年から始まったシリーズではipadにそっくりなタブレット状の機器が登場します。

nasaの職員にはトレッキー(スター・トレックファンの総称)が多いなんて話も聞きますし、

ファンを公言していた故ホーキング博士がゲスト出演した回があったりと、こんな話は枚挙に遑がありません。

 

社会があらゆる局面で混迷を極め、また「多様性」の重要性が叫ばれる昨今、スター・トレックの示してきた世界像が改めて説得力を帯びつつあるような気がしております。

 

netflixとamazon primeでシリーズ完全網羅できるので未見の方はぜひ。

 

個人的にはまずは第2シリーズに当たる「新スター・トレック」の第3シーズンあたりから見始めるのをお勧めします。

 

基本的に1話完結なので、予備知識があまりなくてもとりあえずは楽しめると思います。

 

全シリーズが基本的に同じ時間軸を共有しているので、そこから徐々に深みにハマって頂けたらなと思います。

 

余談ですが、目下最新シリーズとなる「ピカード」最終話はここ何年かで観た映画やドラマの中で一番泣きました。

 

スター・トレックに関しては語りたいことが山ほどあるので、また折を見て綴りたいと思います。

 

 

 

●Profile

 

 

Mori Zentaro

 

2013年頃よりトラックメイカーとして活動を開始。 以降様々なアーティストへのトラック、楽曲提供を行う。 ミュージシャン、フォトグラファー、ペインター等が集う アーティストコレクティブ「Soulflex」に所属。 Soul,R&B,Hiphop,Jazz,Funk,Electronica,Alternative Rock など、あらゆるジャンルから影響を受けた多彩な音楽性を特色とし、2017年に行われた国内最大級のトラックメイク、 ビートメイク、作曲の大会「beat grand prix vol.02」では ファイナリストに選出された。

近年ではSIRUPの他、「香取慎吾」「山本彩」「向井太一」など数多くのアーティストからの楽曲オファーが殺到。現在最も注目されるトラックメーカー・プロデューサーの1人。

 

Mori Zentaro:

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