COLUMN MUSIC
Home > COLUMN > MUSIC > 【Yesterday Is History, Tomorrow Is a Mystery】vol.18 トラックメーカー・Mori Zentaroによるコラム
【Yesterday Is History, Tomorrow Is a Mystery】vol.18 トラックメーカー・Mori Zentaroによるコラム
COLUMN MUSIC
2020.12.29
2020
今年も、気が付くともう年の瀬ですね。
個人的にも世間的にも、毎年いいことも悪いことも起こるものですが、今年はその量と振れ幅があまりにも大きい一年でした。
新型コロナウイルスのパンデミックは、わずか半年ほどの間で、世界の隅々までを激変させたように思います。
自分が生きているうちにこんなことが起こるなんて、去年の今頃には想像することもできませんでした。
そのコロナ渦の中で起きた、BLM運動の大きなうねり、国内外での政治的諸問題、snsでの誹謗中傷問題の深刻化、環境汚染の更なる進行など、これまでの社会のあり方を根本から揺さぶるような出来事が立て続けに起こり、僕自身、多くのことを考え直し、能動的に学んでいかなければという気持ちを強く促された一年でした。
一方で、ごく個人的な生活においては、人生で一番穏やかな一年を過ごせたと感じています。
実はフリーランスの音楽家としては今年が一年目で、これまでにないほどじっくりと音楽制作に取り組むことができたのがその大きな理由です。
また、2010年に仲間たちと始めたアーティストコレクティブSoulflexが今年で10周年を迎えて、何かを継続することの意義をとても強く実感することもできました。
音楽活動自体も、高校時代のバンド活動を含むともう20年近く取り組んでいることになり、これほど長く一つのことを続けてきたのは人生でこれが初めてのことで、今に至るまでのことや、こうして今も音楽と向き合えていることを思うと、とても感慨深いものがあります。
最近思うのは、続けていくことそれ自体が答えなんじゃないかということです。
生きているうちに何か明確な一つの出来事が最終的なゴールになるなんてことはなくて、答えを探し求め続ける過程そのものが答えなんじゃないかと思うんです。
だから、今は本当に先行きの不透明な時代ですが、僕としてはこれからも、今までしてきたように、自分の心が求めているものによく耳を傾けながら生きていきたいと思っています。
大変な一年でしたが、みなさま本当にお疲れ様でした。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
●Profile
Mori Zentaro
2013年頃よりトラックメイカーとして活動を開始。 以降様々なアーティストへのトラック、楽曲提供を行う。 ミュージシャン、フォトグラファー、ペインター等が集う アーティストコレクティブ「Soulflex」に所属。 Soul,R&B,Hiphop,Jazz,Funk,Electronica,Alternative Rock など、あらゆるジャンルから影響を受けた多彩な音楽性を特色とし、2017年に行われた国内最大級のトラックメイク、 ビートメイク、作曲の大会「beat grand prix vol.02」では ファイナリストに選出された。
近年ではSIRUPの他、「香取慎吾」「山本彩」「向井太一」など数多くのアーティストからの楽曲オファーが殺到。現在最も注目されるトラックメーカー・プロデューサーの1人。
Mori Zentaro:
Soulflex: