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「伊勢志摩の精神が息づく、ジャパニーズ・クラフトジンの神々しい光芒”伊勢神”」株式会社伊勢萬

INTERVIEW PROFESSIONAL

2021.07.07

 

令制国の伊勢国と志摩国がまたがる地域「伊勢志摩」。

2000年あまりの歴史を持つ神宮、そして60数個の島々が織り成す自然の造形美等、歴史・伝統・文化・自然が織りなす魅力たっぷりの伊勢志摩へ訪れた者は、必ず心を揺さぶられることだろう。

 

今回のSuppage PRESSでは、伊勢神宮の御膝元「おかげ横丁」に酒造場を構え、伊勢志摩にちなんだ原料を使用しているクラフトジン「伊勢神」の製造・販売を行う株式会社伊勢萬へインタビューを敢行。

伊勢志摩らしさが詰まった「伊勢神」の製造に携わる角谷氏、そして営業担当の早川氏へお話を伺った。

 

伊勢神

 

 

 –  御社についてのご紹介をお願い致します。

 

早川:1949年(昭和24年)、度会郡小俣町明野(現在の伊勢市)で星合嘉男が酒類免許を取得したところから始まりました。当時は星合酒精工業株式会社という社名ででんぷんや水飴、アルコールの製造・販売を行っており、その後、さらなる称号変更や赤福グループの有限会社伊勢萬との合併を経て、1984年(昭和59年)に今現在の株式会社伊勢萬へと称号が変更なりました。 

弊社は、豊かな自然に囲まれた伊勢の地で、伊勢神宮の神域を流れる清流、五十鈴川や国土交通省から日本一の清流に選ばれた宮川の伏流水を使い、焼酎や清酒、リキュールの製造販売を行っています。

 

株式会社伊勢萬本社・工場

 

内宮前酒造場

 

吟醸おかげさま

 

 

  – 「日本人の心のふるさと」と称される伊勢神宮がある地で、御社の酒造場「内宮前酒造場」を設けられていますね。

どういった経緯で建設されたのでしょうか?

 

角谷:伊勢の近くに江戸時代に創業の辻井酒造という会社がありまして、前々回の式年遷宮の時に合併し、清酒の製造が始まりました。

昔は海岸に近いところに酒造場があったのですが、第61回神宮式年遷宮の年であった1993年(平成5年)に、お伊勢さんの「おかげ」という感謝の心を持って開業したおかげ横丁へ移転し、「内宮前酒造場」となりました。

 

早川:内宮前酒造場はお店の奥が酒造場になっている、日本一小さな造り酒屋です。

伊勢の神々と、自然への感謝の気持ちを込めたおかげさまの気持ちと、おかげ参りの賑わいにちなんで名付けた清酒「おかげさま」シリーズの蔵元でもあります。

吟醸おかげさま」は、伊勢神宮内宮を流れる五十鈴川の伏流水を使って仕込みます。精米歩合は50%と大吟醸並みにお米を磨き、華やかな香りと味わいのバランスのとれた逸品に仕上がっています。

 

老緑

 

 

 – 御社が製造・販売を行うお酒の中で、一番歴史のあるお酒はどちらになりますか?

 

角谷:江戸時代に製造・販売を開始してから今も尚愛され続けている「老緑」という清酒が弊社の中で一番歴史のあるお酒となっています。

「老緑」は伊勢の港として栄えた鳥羽藩老津(現在の多気郡明和町大淀)において元禄十五年(1702年)に創醸されました。この老津の港には、伊勢物語にも登場する「業平松」と呼ばれる大きな松があり、この生き生きとした松が老緑の名の由来となっています。

サラッとしていて海鮮料理と相性が良く、燗で良し、冷でもよしのお酒ですね。

 

伊勢神

 

 

 – 「伊勢神」についてのご紹介をお願いします。

 

早川:「伊勢神」は、三重県唯一のご当地クラフトジンです。

伊勢志摩地方の豊かな自然が育んだあおさ・伊勢茶(ほうじ茶)・みつ葉と、日本人になじみ深い柚子・梅・生姜の6種類の植物を使用しています。

和のボタニカルをふんだんに使い、伊勢の蒸留所で造られた「伊勢神」は薫り高く、伊勢志摩を感じられるクラフトジンに仕上がりました。

 

 

 – 「伊勢神」はどういった経緯で製造・販売をされることになったのでしょうか?

 

早川:弊社では「夢」「冒険」「希望」をイメージさせる「天体」に関する名前を付けたお酒の製造・販売を行ってきました。その商品が「ステラ陶器ボトル」、「熟成光年」、「ステラハーフムーン(香酸ゆず酎/梅しそ酎/ジンジャー酎)」になります。

その中で、新たに「伊勢志摩に密着した商品を作りたい」ということになり、元々蒸留酒を造っているメーカでもあることから伊勢志摩にちなんだ原料を使ってクラフトジンを造ることになりました。

最近の取り組みとしては、「伊勢神」以外に「イセシマハイボール」、「伊勢志摩シュワワ」、「伊勢梅酒ウメノミコト」といった伊勢にちなんだネーミングの商品を展開しています。

 

ステラ陶器ボトル

 

熟成光年

 

ステラハーフムーン(香酸ゆず酎)

 

ステラハーフムーン(梅しそ酎)

 

ステラハーフムーン(ジンジャー酎)

 

 

 – なるほど。

伊勢志摩というテーマが設けられた中で生まれたのが「伊勢神」だったのですね。

 

角谷:「伊勢神」のネーミングは社内公募からはじまりました。

一人三案出してもらい、投票という形で決定しました。色々な案が挙がっていたのですが、伊勢で土産物として販売するなら「伊勢」の名前が入っていたほうが良い、という意見に落ち着き「伊勢神」になりました。「伊勢神」と名付けるのも恐れ多かったのですがね。名前負けするのではないか?というプレッシャーはありました。(笑)

 

早川:「伊勢神」も伊勢志摩にちなんだネーミングという観点から、クラフトジンにかけて「伊勢神」と韻を踏んだ感じですね。(笑)

 

イセシマハイボール

 

伊勢志摩シュワワ

 

伊勢梅酒ウメノミコト

 

 

– 商品名は勿論、パッケージも神々しいので、初めて手にとった際は崇めたい気持ちになりました。

 

早川:地元のホテルでは、ありがたいことに「伊勢神」を神棚のような置き方で陳列頂いていたりしていますね。実際に祀ってくださっています。

 

 

 – パッケージへのこだわりはありますか?

 

角谷:伊勢神宮を意識してつくりました。箱も既存の箱の形ではなく、開いた形で中身が出せるようにデザインしています。

神様に捧げる榊は常緑樹で、年中青々とした葉を繁らせる常若の象徴です。パッケージの「神」の文字の緑は、神宮の榊の色を表しています。

 

化粧箱と伊勢神

 

 

 – 原材料へのこだわりはありますでしょうか?

 

角谷:あおさと伊勢茶(ほうじ茶)、三つ葉は伊勢志摩地方のものを使用し、柚子、梅、生姜は国産のものを使用しています。

あおさは香りに特徴のある原料でして、「伊勢神」の開発にこれはまず外せないと思いました。

 

以前、「あおさの焼酎を造ってみないか?」という話があり、一時期開発を行っていました。あおさの香りはよく出ていたものの、商品化した場合にどういった層の方々に飲んでいただけるのか、その当時は想像がつきませんでした。あおさ焼酎の販売はしばらく保留になっていたのですが、ジンを開発するにあたりあおさの香りが良かったことを思い出したため、「伊勢神」にあおさを使用しました。

 

ほうじ茶は、以前から個人的に頂いたお気に入りのほうじ茶があり、このほうじ茶を長年探していました。あるとき、度会町で同じものを販売していることを知りました。香りに惚れ込んでいたため、伊勢茶を使ったほうじ茶を使用することになりました。

 

 

ほうじ茶

 

ほうじ茶の仕込みをする角谷氏

 

 

 – 蒸留にはどのくらいの時間を費やすのでしょうか?

 

角谷:まず、それぞれの原料にジュニパーベリーを加え、それぞれの原料でジンと名のれるように蒸留していくのですが、2~3時間かけて蒸留します。原料によって漬け込む時間を変えており、長いものでは1週間漬け込みます。

 

 

 – 伊勢神の開発を進めていく中で、苦悩などはございましたか?

 

角谷:ブレンドは繊細で難しいところがあり、原料もそれぞれの収穫時期やロットで香りも違ってくるのでブレンドに気を遣っていますね。

 

単式蒸留機

 

ジュニパーベリーとほうじ茶の漬け込み

 

 

  – 今後御社として目指しているものをお聞かせください。

 

角谷:地元を中心に、内宮前酒造場と共に伊勢の蒸留所としても今後は展開していきたいと思っています。

 

 

– 本日は「伊勢神」についてお話しいただき、ありがとうございました!

最後に、Suppage PRESSの読者へメッセージをお願いいたします。

 

早川:「伊勢神」は、あおさの香りが特徴的で伊勢志摩を感じてもらえるジンとなっています。そういった地元のものを原材料に使用しているので、是非「伊勢神」をお楽しみいただきたいです。

そして、会社としても商品だけではなく伊勢志摩の地域全体を盛り上げていきたいと思っているので、ゆくゆくは世界のみなさんに伊勢志摩を知っていただきたいですね。

 

 

 

 

●Company Profile

株式会社伊勢萬

伊勢唯一の地酒・地焼酎メーカー。酒類業界の常識にとらわれない柔軟な発想で、三重県唯一のご当地クラフトジン「伊勢神(イセジン)」、発売約30年のロングセラー焼酎「ステラ」、「熟成光年」、日本人になじみ深い柚子や梅の果汁をふんだんに使用した焼酎ベースのリキュール「ステラハーフムーン」。そして小さな酒蔵の中で職人が一本一本丁寧に作り上げた清酒「おかげさま」など、幅広い酒類の製造販売を行っている。お洒落でオリジナリティのあるデザインに拘ったボトルを使用していることも特徴。

 

株式会社伊勢萬 公式WEB SITE

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